ノンフィクションドキュメント
- 牛乳と私 -


第1回 修学旅行
私は牛乳が大好きである。
毎日1.5リットルほど飲んでいる。
しばらく飲まないと頭が痛くなってくる。

あれは高校の修学旅行のとき。
2泊3日だった。
旅館の食事には当然牛乳はついてこない。
3日目、禁断症状が出てきた。苛々する。頭が痛い。
牛乳が飲みたい牛乳ギュウニュウが飲みタイノみたいノミタイ・・・
怪しげな自販機に牛乳があるのが目に入った。
次の瞬間には手に牛乳を持っていた。
一気に飲み干す。ああ、生き返る。
ふと賞味期限を見ると昨日だった。



第2回 冬・風呂上がり
牛乳が一番おいしいときをご存知だろうか。
そうそれは冬の風呂上がりだ。
寒い冬、温かい風呂、そして冷たい牛乳。
汗をかいて水分を欲する体は、迷わず冷蔵庫の扉を開け、牛乳に手を伸ばす。
グビッグビッと一気に飲む。
あぁ〜〜、冷たくておいしいぃ〜。
その翌朝、腹が壊れていることは必至である。
小さい頃、親に「牛乳はよく噛んで飲みなさい」と言われた。
あれは、ゆっくり飲まないと腹に悪いぞとそういう事だったんだと今分かる。
それでもやめられないことってあるじゃないですか。



第3回 冷凍して嗜む
夏の暑い日。
一番おいしいものをご存知だろうか?
そう、それは凍らせた牛乳である。
ただ凍らせるのではない。
放って置けばカチンカチンに凍ってしまう。
それを防ぐために1時間おきに取り出して混ぜる。
風呂上がりの頃にはちょうどいい感じのシャーベット状になる。
お好みで砂糖を入れてもおいしい。
自分がせっせと育てた牛乳シャーベット。
親父に食われた時の怒りは今でも忘れられない。



第4回 ホットミルクに砂糖を入れなくなった日
冬になると、牛乳を温めて飲むことがよくあります。
子供の頃は必ず砂糖を入れていました。
そうしないと、味がしなくて飲むことができませんでした。
高校生くらいのときでしょうか。
砂糖がなかったので仕方なく砂糖なしで飲んでみました。
な、なんと、おいしいではありませんか。
砂糖を入れても確かにおいしいのですが、入れなくてもおいしい!
新しい発見でした。
それは、焼いた長ネギがおいしいと感じた時期と同じくらいでした。
それは、やっぱりコーヒーはブラックでしょうと思った時期と同じくらいでした。
大人になったと感じる瞬間。あなたはどんな時感じましたか?

ちなみに、私は最近になってようやくピーマンがおいしいと思いました。
サンマのはらわたはあと一歩です。




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(C)1999, Daisuke Nakamura <nakamura@caramelpot.co.jp>