〜えらいぞ、「アサヒ○ーパードライ」〜
第2回 <自己紹介を忘れずに>
私はビールが大好きだ。正確にいうとお酒の類いは嫌いなものがほとんどないので、「俺はビールしか飲まねぇぜベイベ!」、というわけではない。最近では価格の安い発泡酒を「わーい。ジュース買うよりやっすいじゃ〜ん!」と喜んでガンガン飲んでいるので、生っ粋のビール党の方には、邪道といわれるかもしれない。ま、私が幸せなので、何をいわれようと気にするつもりはさらさらないのだが、、。
ところが、事件は唐突に起きた。いつものごとく寝床で晩酌をした翌日、仕事場に向かう途中で燃えないゴミ置き場に捨てようと集めた缶の中に、彼はいた。
昨晩飲んだ「アサ○スーパードライ」350ml缶の上部になにやら書いてあるではないか?よく目をこらすとそこには、「ビールです」と書いてある。そらそうやろ、いわれんでもわかっとるがな、、、。
「一番搾○」翁や、「○びす」伯爵に比べれば、若造ともいえる「淡○」君や地ビールならいざ知らず、なぜ、もはやビール業界の重鎮ともいえる「アサヒスーパー○ライ」様が、わざわざ「ビールです」と自己紹介しなければならなかったのだろうか?
飲み口をはさんで、小さな凸凹があるのを見ると、おそらく点字でも「ビールです」と書かれているのであろう。
不思議に思って、その場にあった他のビール缶を見てみると、「ビールです」書かれている物はみあたらない。ましてや、「ジュースなりぃ」とか、「発泡酒だよ〜ん」とか書かれているものは皆無だ。うーん、やるな、「アサヒスーパ○ドライ」、、。こんなところで私の気をひくなんて憎いヤツ!
「しかし、なぜ?まぁ、ドライだけに理屈じゃないのかもしれないな。」などと妙に感心していた。私は彼の丁寧な態度に敬意を表し、「ごちそうさまでした。」と一礼しゴミ捨て場に袋を置き、別れを告げた。
我に返った私は、ふと時計を見る。「げ!遅刻じゃん、、、。」
では、次回をお楽しみに。
考え、好き勝手にやることを心に決めた。しかし、どうやら私が進む道にはえらく巨大な敵が立ちはだかっていることを、その時の私は知る由もなかった。そんなある日、、、